ウソをついたことがないという大ウソ
わたしは人の悪口を言ったことがありません。
というのが、わたしのところに来る人間が一番よく言うウソ話だ。...
いえいえ、わたしウソなんか一度もついたことがありません。
というのは、さらにたちの悪い大ウソである。
しかし、もっとも手に負えないのは、
自分は人の役に立つことをたくさんしてきたと主張するやつだ。
自分のすることは、何から何まで自分のため。
その一部が、たまたま他人に喜ばれたら上等だ。
そういう認識をきちんと持っていれば
わしに舌を抜かれることはないが、
まぁ、めったにいないね、そんなよくできた人間は。
東京都台東区谷中 長久院 閻魔大王像
閻魔様は亡くなった人を極楽と地獄に振り分ける裁判官として知られています。また、ウソをつくと舌を抜くという話も有名です。しかし、閻魔様はお地蔵さまが姿を変えたもので、本来はとても慈悲深く、誰も地獄に送りたくないと思っておられるのだとか。
江戸時代には、閻魔詣でが大人気だったためか、あちこちに、石像の形の閻魔大王様がおられます。なかでも、この閻魔様は、舌を出して笑っているお顔が特徴的で、「笑い閻魔」と呼ばれています。
人間って、本当に笑っちゃうくらいろくでもない。でもまず、自分のろくでもなさを認識することが大切だよ。わたしには、この閻魔様がそのようにおっしゃっているように思えます。
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