吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

感情の汚れを翌日に持ち越さない

世の中、自分の目の前しか見えていない人ばかり。
だから、ムカつくことなんて、毎日無数にある。
ひどく傷つけられた時、...
理不尽なことをされた時、
誰かせいで、余計な手間や時間を取られた時、
怒りがふつふつとこみ上げて来る。
「ちきしょう、なぜ自分は、
あんなやつのせいで、このようにイヤな思いをせねばならないのだ」

 

怒りは、そのまま放置すると、
「憎しみ」というもっと始末に負えない感情に変わり、自分を苦しめ続ける。
自分に怒りを感じさせた相手は、
そんなことに気づきもしないで、
今日もご機嫌に過ごしているというのに。

 

だから怒りは、一晩寝たら忘れる方がいい。
寝る前に歯を磨くのと同じように、
感情も毎晩きちんと浄化する。
明日から始まる残りの人生をよりよく生きるために、
これは、とっても大切なこと。

 

忘れるのが苦手な人は、
ほら、僕みたいに、背中にいつも炎を背負っていて、
イヤな気持ちが湧いてきたら、すぐに焼いてしまうと想像すればいいんだ。

 

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東京都豊島区高田 金乗院 不動明王
東京五色不動のひとつ、目白不動が祀られているお寺。そのため、この地域全体が「目白」と呼ばれるようになりました。お不動さんは、火の力で人の煩悩を焼き尽くし、願いごとを浄化して、天に届けてくれると言われます。お顔は激しく怒っているようですが、これは、言うことを聞かないおバカさんを叱り飛ばしても正しい道に戻したいという強い意志の表れで、わたしたちが「あの人、ムカつく」と思うのとは、まったく違うんですね。

わたしも、怒りや憎しみを忘れるのが苦手なタイプで、傷つけられると、いつまでも執念深く覚えていたりします。けれど、そういう感情っていくら継続していてもよいことに繋がるわけではないから、結局は自分の損にしかならないんですよね。今日のお言葉を考えながら、そうだ、今夜から、歯を磨くように、感情もきれいにして明日を迎えるようにしようと、自分に言い聞かせています。

 

 

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