吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

『運』に人生を左右されない

運勢は手を見るとわかります。
運命は生まれた時から定められているので変えられませんが、
運勢は、その時の運気を的確につかむことによって変えられるのです。
だから皆さん、ものごとを前向きに考えていると開運できます。

なあんてことを世間では言うが、
そんなのはウソっぱちだと俺は思うね。
だってそうだろう?もしも明日死ぬ運命と決まっているのなら、
今日、運勢を変えようと頑張っても意味ないじゃないか。

悪いことがあると『運』のせいにする。
よいことがあれば『運』のおかげだと思う。
つまり、自分に起きることは、すべて何らかの外的な要因に左右されていると、
皆が思っているようだが、俺はそんなのは嫌だ。
何が起きようが、その根底にはいつも自分がある。
もしも『運』なんてものがこの世にあるとしたら、
それを作るのは自分しかいない。
要するに、自分の世界の唯一の神は自分だということだ。

 

東京都新宿区西早稲田 亮朝院 金剛力士像の手
東京ではたいへん珍しい石の金剛力士像。とりわけこちらの像は、二体とも、表情もポーズも実に迫力があり、文化財に指定されています。でも、今日は、二体あるうちの吽形の手の部分をクローズアップ。きちんと運命線や生命線が刻まれていて、芸が細かいですね。だけれど、この像の勇壮なポーズやお顔を見ると、とても、手相なんてちまちましたものを気にするタイプとは思えないのです。

わたしも手相や占いを気にするタイプではありません。もっと言えば、特定の宗教の信者でもありません。なぜなら、自分の外にある何者かに、考え方や生き方を左右されるのが好きでないからです。この話をすると、よく「あなたは強い人だから」と言われますが、それは違います。自分で言うのもなんですが、ひじょうに傷つきやすく繊細な面もあるし、それほど積極的に人生を切り開いているわけでもありません。よくないことが起きると、すぐに意気消沈もいたしますが、それでもその時に、「運が悪かったんだ」とは思いません。お参りはしますが、それは、自分に力を再注入するため。神=自分。これから先も、この基本だけは守りたいと思っています。

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