人の評価に振り回されない

人はわたしを指差して、
「あ、フクロウだ」と言います。
けれどわたしは本当はミミズクなのです。

フクロウには耳はなく、ミミズクには耳がある。
しかし、中には耳のあるフクロウもいるし、
耳のないミミズクもいるという。
実のところ、ミミズクとフクロウには
生物学上の大きな違いはないのだそうです。

そのせいか、毎日「フクロウ、フクロウ」と呼ばれ続けていると、
もしかしたら、
自分は実際にはフクロウなのかも知れないという気がしてきます。

これはとても危険な兆候！
人の言うことなんて
今日と明日でがらりと変わることだってあるんですから、
いちいち深く考えず、どこ吹く風で聞き流そうではありませんか。

東京都豊島区雑司ヶ谷　法明寺　ミミズク

雑司ヶ谷で有名なお寺と言えば鬼子母神ですが、あれは実は、この法明寺というお寺の飛び地で、鬼子母神を祀ったお堂なのです。境内は鬼子母神と比べるとぐっと静かで、秋など、まるで京都の隠れ寺のようなよい風情。その一遇に、お目々がキュートなミミズクさんの像があります。

実はわたしも、この像を初めて見た時は、「あ、フクロウだ」と思いました。なぜならここはもう池袋に近く、池袋と言えば、待ち合わせスポットの「いけふくろう」の像が有名だから。しかし、よく考えると、鬼子母神では、郷土玩具の「すすきみみずく」が古くから売られていたではありませんか。「いけふくろう」には耳はありませんが、「すすきみみずく」にはちゃんと耳があります。したがって、この像も、立派なミミズクなのです。

てなことを書きながら調べていたら、何と豊島区には「ふくろう、みみずく資料館」なるものがあるそうな。そして、そのホームページによれば、豊島区は、ふくろうが飛んでいるような形をしているそうな。ふーん、ひとつ利口になったぞ。

本日は、「他人についてあれこれ勝手に決めつける迷惑な人間」に対する悪態を書こうと思っていたのですが、いつしかすっかり毒気を抜かれて、ミミズクとフクロウの生態について勉強したくなってしまったのでした。

♡3月28日に「お地蔵さまの言葉」をテーマにしたお話とお茶の会を開きます。
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http://sarasa77.hatenablog.com/entry/2015/01/28/102320