吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

ひとり力を磨く

この世には、たくさんの似たような人がいるけれど、
本当は、おのおのがやりたいことや好きなものは、まるっきり違う。...
だから、なるべく早いうちに、
ひとりで何でもする習慣を身につけておく方がいい。

食べたいものがあったら、ひとりでさっさと食べに行く。
旅の感動も、誰かと分かち合おうなんて思わず、
ひとりで心ゆくまで味わいたい。

協調性が必要なのは若いうちだけ。
人生の後半戦に入ったら、むしろ、
できるだけ協調しないで生きるテクニックを磨くべきだね。

広島県尾道市千光寺 弘法大師
坂の町、尾道にはお寺もたくさんあります。そのうち一番上にあるのが、ここ千光寺。日本の展望スポットランキングで5位に選ばれたという絶景の寺です。尾道の山には奇岩が多く、この寺の境内にも、「玉の岩」、「鏡岩」、「梵字岩」など、信仰の対象となってきた巨岩がたくさんあります。岩が豊富なため石仏もたくさんあり、石仏ファンとしてはホクホクしちゃいます。

今日も、昨日に引き続き、ちょっとキツめのお言葉になりました。昨日は、「ちょっとこういう内容はどうなのかな?」と心配でしたが、意外にもご賛同者が多く、「そうか、やはりみんな、人間関係のしがらみで悩んで来たんだな」と思った次第です。

「和を以て貴しとなす」というのが日本人の美徳とされてきましたが、このごろは、必ずしも「和」が貴いとは思わなくなってきました。皆がそれぞれの意見を対等に言い、完全に融和できるならよいのですが、現実として、世の中には強い者と弱い者がいます。なので結局は、誰かが自分を押し殺して他の人が決めたことに従うことになってしまう。しかし、そうした中でも、弱い者は弱い者なりにひとり力を磨いて、ささやかでも自分の領域を守ることができるのでは。

多分そうは見えないでしょうが、わたしも弱い方の者で、うっかりしていると誰かが決めたことに巻き込まれそうになることがあります。しかし、弱いながらも、わたしは、人にああせい、こうせいと言われることが大っ嫌い。「皆がこうですよ」という言葉には問答無用で反発。多くの人がすでにやっていることは、できるだけやらないようにする性質です。弘法大師のように突出した頭脳を持っている人なら、我が道を突っ走るのも格好いいですが、わたしみたいな小者がやると、ただの偏屈ですね。それでも、わたしは和を貴しとしない自分が好き。せいぜい「ひとり力」を磨いて、立派な偏屈ババアになれるようにがんばります。

♡3月28日に「お地蔵さまの言葉」をテーマにしたお話とお茶の会を開きます。
ぜひご参加ください。詳細はこちらです。
http://sarasa77.hatenablog.com/entry/2015/01/28/102320

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