吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

心の珠は誰にでもある


自分って、ものすごくいやなやつだと思う時がある。
自分を取り巻く人々も、すべてがいやだなと感じることもある、...
人間は本当にいやなもの。
これは真実。

けれど、別の瞬間に、
自分も他の人たちも、みんなが素敵に思えることもある。
人間は時に素晴らしい。
これもまた真実。

誰もが心の一番奥にきれいな珠を持っているけれど、
それはとても傷つきやすい。
だから、貝が真珠を抱くように
大事に大事に隠しているんだ。

もしも何かの折に
誰かの珠の輝きに触れることができたなら、
その瞬間は、人生の中でも、もっとも得難い宝物となる。

東京都新宿区神楽坂済松寺 地蔵菩薩
徳川三代将軍、家光に禅の道を説いたと言われる祖心尼という尼僧さんのために建てられた寺です。都心部とは思えない幽玄な庭園があり、その取材に訪れた日、墓地付近を探索していて発見。まだ何者にも汚されていない早朝の光に照らされた地蔵菩薩のお顔の美しかったこと。目を静かに閉じて、何より大切な如意宝珠をこちらに差し出してくれているように見えました。

※お知らせ!
「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」が、ダビンチニュースに取り上げられました! 本の中で使っている何枚もの写真と「ことば」について解説とご感想をいただいています。ぜひ合わせてごらんください。

http://ddnavi.com/news/218536/

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