吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

お米の国に生まれてよかった

あんまり嬉しいと、
笑うより泣けることってない?...
今年も田んぼが黄色く染まって、
もうすぐ美味しいお米ができる。
それを思うと、わたしはもう泣けてくるの。
毎年同じだけれど、
こんな嬉しいことが永遠に繰り返されるなんて、
ものすごい奇跡じゃない?

宮崎県えびの市吉田温泉付近 田の神さぁ

鹿児島県と宮崎県の田園地帯では、よくこの「田の神さぁ」と呼ばれる神様の石像を見かけます。昔、この地方を襲った火山の噴火などの災害を乗り越えるため、そして豊作を祈るために祀られたもので、いわば、復興のシンボル。いろいろな形があるけれど、基本は、お茶碗やおしゃもじを持った農民の姿をしています。この像は、泣きべそをかいたような顔と、おなかの真ん中にあるおへそがポイント。首からぶら下げた藁の袋には、近所の方がお供えした焼き込みご飯のおにぎりが入っていました。

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