吉田さらさの「明日がちょっと幸せになる お地蔵さまのことば」

寺と神社の旅研究家吉田さらさが10年間の旅を通して撮りためた石仏、石の神様像の写真を、お言葉ともにお届けします。

あなたの真実とわたしの真実は違う

自分の気持ちをきちんと伝えることは大切ですが、

自分の知っていることが世界のすべてと思い込み

自己主張ばかりするのは、とても危険なことです。

 

さまざまな経験を通してあなたが学んだことは、貴重な真実です。

しかし世界にはあなたが歩んできたのとはまた違う道もあり、

そちらにも、あなたが知りえない真実がたくさんあるのです。

 

人と話すときは、自分50%、相手50%。

この割合をしっかり守りたいものです。

 

韓国忠清南道 潅燭寺 石造弥勒菩薩立像

高麗時代、10~11世紀に造られた韓国最大級の石仏で、像高18.12m。この時代の韓国ではこのような形の像が多く造られたようですが、日本人にしてみれば、どうしてこれが弥勒菩薩なのかわからない。何しろ、わたしたちが知っている弥勒菩薩像の代表例は、京都、広隆寺の半跏思惟像で、まったくこれとは形が違うのであります。(もっともその半跏思惟型の弥勒菩薩像のルーツも韓国にあるわけですが……)

 

一方中国では、実在の僧である布袋さんが弥勒菩薩とされています。このように、同じ名前の仏様でも、国によって、まるで違う姿に表現される。この例だけでも、自分の知っていることがすべてと思うのは危険だということがよくわかりますね。

 

ちなみにこの像は、水木しげるさんもお気に入りだったらしく、ゲゲゲの鬼太郎に登場する「アリラン様」という韓国の妖怪が、この像にそっくりだとか。

 

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